レンタルサーバー比較|制作の受け渡しで選ぶ3社
Webサイトの公開作業を終えた翌月、発注者から「制作会社の契約が切れたらサイトも消えるのか」と聞かれる。レンタルサーバー…
text: HYPE編集部
エンジニアの記事一覧へWebサイトの公開作業を終えた翌月、発注者から「制作会社の契約が切れたらサイトも消えるのか」と聞かれる。レンタルサーバー選定では応答速度以上に、契約者・ドメイン・バックアップの責任分界が問われる。筆者はエックスサーバー、ConoHa WING、ロリポップを、公開後に所有者へ返せるサイトという視点で比較する。
エックスサーバー|WordPress運用の管理を引き渡す
エックスサーバーはWordPressの設置やサーバー管理を一つの窓口から進められる国内事業者で、公開後の保守を考える制作会社に馴染みがある。顧客が契約者となる場合、サーバーパネルとドメイン側の管理画面が別である点を引渡し資料に示したい。 公開や納品の環境を整えるなら、レンタルサーバー エックスサーバーのようなレンタルサーバーも候補になります。
ConoHa WING|長期契約と契約者の整理

ConoHa WINGはWordPress向けの運用機能を案内し、通常料金と長期利用向けの契約形態を持つ。長期契約の割引を比較するなら、サイト終了時に残期間がどう扱われるかも必要な判断になる。発注者の支払い方法で運用できる形を優先する。
ロリポップ|小規模サイトのプラン選択
ロリポップは小規模サイトで導入しやすい複数プランを提供している。価格だけを見て最下位プランを選ぶと、実際に必要なデータベースやバックアップ条件に届かないことがある。制作するサイトの構成と現在のプラン仕様を先に対応付ける。
ドメイン名義とサーバー契約者が違う案件
ドメインの登録者とサーバーの請求先が別企業なら、制作終了時にログインIDを渡すだけで移管が完結するとは限らない。ドメイン管理画面でネームサーバーの編集権限を確認し、請求の継続先と更新通知の宛先を発注者自身が把握する状態を作る。名義変更が必要な場合は作業日を公開切替と分けて予定する。
名義の一覧表に「編集可能」「請求のみ」「閲覧のみ」を付けると、作業のために誰へ連絡すればよいかが一目で分かる。顧客が不在のときの代理承認も、契約時に決めておけば切替日に作業を止めずに済む。
顧客と制作会社が別々のレジストラを使っているときは、先に移管先で必要な情報を洗い出す。誰のメールアドレスへ承認通知が届くのか、契約更新日と請求はどちらが管理するのか、担当者が席を外しても進められるのか。移管用コードの期限などは提供元の案内で確認する必要がある。ここで作業手順を確定できれば、後日の追加費用を「未整理だった契約作業」として説明する事態を減らせる。
制作会社が解約した後にもサイトを残す引継ぎ

制作会社のカードで支払っている契約をそのままにして引き継ぐと、制作側の解約・決済失敗が顧客の公開サイトに波及する。顧客名義で新規契約するか、契約者変更が提供されるかを事前に決め、バックアップの所有者と請求の開始日を書面に残す。受け渡し直後に顧客の権限でログインできるか試す。
移転作業と制作会社の旧契約解約を同日に行う必要はない。新環境の表示とメールが安定したことを確かめ、一定期間の監視を終えてから旧環境を閉じる順序の方が、安全に引き渡しやすい。 記録とあわせて会計まわりも整えるなら、クラウド会計ソフト freee会計のようなクラウド会計もあります。
テスト環境から本番へ移す際の確認
ステージング環境ではキャッシュやメール送信先、HTTPSの証明書、PHPの設定が本番と異なることがある。移行日のチェックではトップページ表示だけでは足りず、フォーム送信、画像表示、リダイレクト、管理画面へのアクセスを一連の操作として記録する。作業前のDNS値を控えておけば切戻しの判断をしやすい。
公開日には作業者がブラウザのキャッシュを消して確認し、別回線でもアクセスを試す。エラーページが旧サーバーのまま表示される場合に備えて、切替前後のスクリーンショットと時刻を残しておく。
WordPressの本番公開では、見た目が変わらなくても検索エンジン向けの設定が影響を受ける。ステージング環境で検索除外を設定していた場合、本番でもその設定が残っていないかを見る。フォームの通知先がテスト担当者の個人アドレスのままになっていないか、計測タグが重複していないかも同じチェック表に入れる。公開完了を「アップロード成功」と定義しないことが検収を明確にする。
メールとDNSを同時に触る危険
DNSを切り替えるときにMXレコードまで不用意に変更すると、Webだけでなく業務メールが届かなくなる恐れがある。A・AAAA・CNAMEとMX・TXTを区別し、メールを別サービスで運用している顧客なら既存レコードの保護を最優先にする。切替前後に社外宛ての送受信を試験し、結果を発注者へ伝える。
メールを別事業者で使う企業なら、DNSの値を一覧へ書き出してから変更する。正しく動いている設定まで無闇に置き換えず、変更するレコードだけに作業者と承認者を割り当てると事故を抑えられる。
バックアップを実際に復元する検収
バックアップ機能の名称が同じでも、復元可能な範囲はファイル・データベース・メール等で異なる。事故後に初めて操作方法を学ぶのでは遅い。テスト用の場所へコピーを戻し、WordPressの管理画面と主要ページが開くことを実際に確かめる。保管世代や復旧時間は契約プランの公式条件と照らして評価する。
定期バックアップの画面に成功と表示されても、復元できるとは限らない。練習用の環境へ戻す試験をした日時と結果を記録し、想定以上に時間がかかるなら復旧方針を顧客と再調整する。
バックアップ復元の依頼が来たときに、どの時点のデータへ戻すべきかで迷うことがある。問い合わせが入った後のデータが失われる可能性を先に説明し、復旧前に現状の保全を試みる。データベースだけを戻すとファイルとの整合性が崩れる場合もある。保守料金を説明する際は、月次の保存状況確認と事故時の復元作業を別項目にして、対応時間の上限を契約へ書くとよい。
保守契約を継続費として説明する
月額保守の提案で「サーバー代込み」とだけ書くと、更新作業・監視・障害対応の線引きが見えなくなる。契約管理、CMS更新、バックアップ復元、緊急連絡の項目を別々に定義する。作業が発生しない月も何を確認したのか報告できれば、顧客は継続料金を単なる場所代と捉えずに判断できる。
保守契約で夜間の復旧を約束する場合は、実際の連絡体制と整合させなければならない。緊急対応の開始条件、連絡先、追加費用を決めると、安易な「24時間対応」の表記を避けられる。 体系立てて学びたい場合は、Webスキルを学ぶオンラインスクール デイトラのようなオンラインスクールも選択肢になります。
判断に使う比較表
| 実名の候補 | サービスの特徴 | 実務での選択理由 |
|---|---|---|
| エックスサーバー | エックスサーバーはWordPressの設置やサーバー管理を一つの窓口から進められる国内事業者で、公開後の保守を考える制作会社に馴染みがある | 顧客が契約者となる場合、サーバーパネルとドメイン側の管理画面が別である点を引渡し資料に示したい。 |
| ConoHa WING | ConoHa WINGはWordPress向けの運用機能を案内し、通常料金と長期利用向けの契約形態を持つ | 長期契約の割引を比較するなら、サイト終了時に残期間がどう扱われるかも必要な判断になる。 |
| ロリポップ | ロリポップは小規模サイトで導入しやすい複数プランを提供している | 価格だけを見て最下位プランを選ぶと、実際に必要なデータベースやバックアップ条件に届かないことがある。 |
現場で試すための補足
制作終了時の引継ぎ表には、サーバーの契約者、ドメインの登録者、メール管理者、バックアップの保存先を別々に記す。顧客に説明できる保守範囲を作れば、制作一式の価格競争から運用支援の継続契約へ提案を広げられる。ただし保守を受託しない場合は、対応しない範囲も明記する。
想定案件を一つ置く。地域の飲食店がWebサイトのリニューアルを依頼し、制作会社は翌月から保守を担当しない。旧サイトの独自ドメインは店主名義、サーバー契約は制作担当者名義、メールは別会社のサービスに置かれている。この場合、新しいレンタルサーバーの表示速度を比べるより先に、DNSを変更しても店舗の予約メールが届くかを検証する必要がある。店主が更新費を支払える契約へ変更し、制作側が保管していた管理情報を安全な方法で渡すことも納品範囲となる。
ここでバックアップ機能を提案するなら、ファイルが保存されることだけでは足りない。記事や画像のデータを失った際、誰が復元作業を依頼し、どの時点まで戻せるかを明確にする。サーバー側の自動保存と、制作会社が別環境へ保管するコピーでは役割が異なる。障害時に復旧の責任が発生するなら、その対応を月額保守料へ含めるか、別途見積もるかも決めておきたい。
三社の比較結果は「必ずこの会社が速い」という断定にする必要はない。必要なプランで復元が可能か、ドメインの管理を顧客へ返せるか、請求を誰が継続するかを条件表へ落とす。引き継いだ担当者が手順書だけで更新操作をできれば、納品の質を説明する証拠になる。
三社を比較する表には、利用するプラン名、契約者、管理画面へ入れる担当者、復元に必要な操作を実際の案件に合わせて書く。ドメイン移管に使う情報の発行権限がない場合、安いプランを選んでも公開予定日を守れないことがある。移行後の確認では、サイトの表示、フォーム送信、メールの受信、バックアップの復元を別項目にする。これらを納品物として明示すれば、初期構築費と保守費の違いを説明しやすくなる。
出典
– エックスサーバー 公式情報– ConoHa WING 公式情報– ロリポップ 公式情報
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