VIDEO 動画クリエイター 2026.11.06

台本・構成案の作り方|動画も文章も伝わる順番

台本や構成案とは、見る人・読む人が迷わずに最後まで進めるように、伝える順番をあらかじめ決めておく設計図のことです。動画で…

text: HYPE編集部

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台本や構成案とは、見る人・読む人が迷わずに最後まで進めるように、伝える順番をあらかじめ決めておく設計図のことです。動画でも文章でも、伝わる順番には共通した型があります。この記事では、台本・構成案の作り方を、基礎から順番に整理します。

台本・構成案とは?

台本は動画やナレーションで話す内容を順番に書いたもの、構成案は記事や資料の流れを見出しの単位で書いたものです。呼び方は違っても、役割はどちらも同じで、「何を、どの順番で、どこまで伝えるか」を作る前に決めておくことにあります。
制作の現場では、台本や構成案を後回しにして、いきなり編集や執筆に入ってしまうことがよくあります。ですが、作りながら順番を考えると、あとから大きな並べ替えが必要になり、結果的に手間が増えます。構成は、作る作業の前に置く最初の仕事だと考えてください。

台本は、公開の形式に合わせるものでもあります。動画プラットフォーム側の作法については、YouTubeヘルプがタイトルや説明文、公開設定などの案内をまとめており、構成を考える段階で一度目を通しておくと、作った後の手戻りが減ります。

構成案がないと起きること

台本・構成案の作り方|動画も文章も伝わる順番

構成案がないまま作り始めると、いくつかの問題が起きやすくなります。まず、情報の出し方が行き当たりばったりになり、見る人は「結局何の話なのか」がわからなくなります。次に、作り手自身も、途中で何を入れて何を外すかの判断ができなくなります。
その結果、内容は十分に詰まっているのに、伝わらない動画や文章になってしまうことがあります。さらに、依頼を受けて作る場合は、修正の指示が「全体の順番」に及ぶことがあり、やり直しの範囲が大きくなりがちです。先に構成を共有しておけば、順番の確認はそこで済ませることができます。

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構成は、作り手の順番ではなく見る人の順番で組むもの。型があると、台本も文章も迷わず進みます。

基本の型:結論→理由→具体→次の行動

台本・構成案の作り方|動画も文章も伝わる順番

動画にも文章にも使える、基本の型を紹介します。「結論→理由→具体例→次の行動」の4つの順番です。最初に結論を伝えると、見る人は「これから何の話か」がわかって安心できます。次に、なぜそう言えるのかを理由として示します。
三つ目に具体例を置きます。抽象的な説明だけでは伝わりにくいので、場面を思い浮かべられる例が必要です。最後に、見た人が次に何をすればよいかを示して終わります。この型を土台にすれば、長さが違っても、内容が変わっても、順番で迷うことは減ります。

動画の台本の作り方

動画の台本は、「冒頭・本編・締め」の3つに分けて考えると作りやすくなります。冒頭では、何の動画で、見ると何がわかるのかを短く伝えます。本編は、伝えたいことを小さな区切りに分けて、一つずつ順番に出します。
動画は見る人が前に戻りにくいので、1つの区切りには1つのことだけを入れるのがコツです。また、画面に出す文字や図は、話している内容と同時に出るように、台本の段階でメモしておきます。締めでは、要点を一言でまとめ、次に見てほしい動画や行動を伝えて終わります。話し言葉で読み上げて、息が続かない部分や言いにくい部分を直しておくと、完成後の違和感が減ります。
動画の編集環境を整えたい方は、編集ソフトの選択肢も確認してみてください。
→ 動画編集ソフト VideoProc Converter AI

動画の台本では、声に出ない情報の伝え方も設計のうちです。字幕やテキスト情報の扱いについては、W3CのWCAG 2.2がアクセシビリティの国際基準として公開されており、音声だけに頼らない構成を考えるときの参考になります。

文章の構成案の作り方

文章の構成案は、まず読者の疑問を並べるところから始めます。読む人が「何を知りたいか」を、問いの形で書き出し、その問いに答える順番で見出しを並べます。見出しだけを並べた時点で、全体の流れが説明できれば、構成案としては十分です。
見出しを読むだけで、記事の結論と流れが伝わるようにしておくと、読者はどこを読めばよいか迷いません。見出しの下に、書く内容を一行ずつ添えておくと、執筆に入ってから迷いにくくなります。分量が偏っていないかも、この段階で確認できます。

作り手の順番を、見る人の順番に変える

構成で最も大切なのは、「自分が考えた順番」ではなく「見る人が理解しやすい順番」に並べることです。作り手は、作る過程で得た知識の順番で説明したくなります。ですが、見る人は、結論から知りたいことのほうが多いものです。
構成を決めるときは、「この人は今、何を知りたいか」を一つずつ確認しながら並べます。そうすると、作り手にとって大切でも、見る人には後でよい情報や、そもそも不要な情報が見えてきます。削る判断がしやすくなるのも、構成を先に作る利点です。

例で考えてみる(仮の場面です)

商品の使い方を説明する動画を作る場面を考えます。作り手は、開発の背景や機能の一覧から話したくなるかもしれません。ところが、見る人の多くは「自分にも使えるか」「どう使うのか」を先に知りたいはずです。
結論として「この商品でできること」を先に伝え、その後に使い方の手順、最後に注意点の順にすると、同じ素材でも伝わり方が変わります。構成案の段階で、この順番を依頼者に見せておけば、完成後に「順番を変えたい」と言われるリスクも下げられます。この例は仮の場面ですが、考え方はどんな制作にも使えます。

よくあるつまずき

・構成を決めずに作り始め、あとから並べ替えに時間がかかる
・伝えたいことを全部入れて、何の話かわからなくなる
・自分の知識の順番で並べてしまい、見る人の疑問に答えていない
・台本を作っても、読み上げて確認せず、話しにくい部分が残る
どれも、構成を先に作り、見る人の視点で見直すことで防げます。完璧を目指さず、まずは見出しだけを並べるところから始めてみてください。

つまずきやすいのが、他人の文章や歌詞、映像素材を台本にそのまま組み込むケースです。利用できる範囲と引用の条件は、文化庁の著作権制度の解説で確認でき、構成案の段階で「使ってよい素材か」を切り分けておくと安全です。

構成案を見直すときの視点

構成案ができたら、一度、見る人・読む人になったつもりで読み返してみてください。見直しの視点は、次の三つです。
・冒頭で、何の話かがすぐにわかるか
・途中で、話が飛んでいる場所がないか
・最後に、見る人が何をすればよいかが伝わるか
飛んでいる場所があれば、間に一言の説明を足すか、その部分そのものを削ります。
声に出して読んでみると、言いにくい場所や長すぎる場所が見つかります。台本は、頭で読むだけでなく、耳で確かめることが大切です。修正したあとは、もう一度通して読み、流れが自然かを確認しましょう。時間をおいて読み返すと、新しい気づきがあります。完成度を求めすぎず、まず伝わる形を目指してください。
台本や構成案は、最初から完璧に書こうとしなくて構いません。まずは箇条書きで要点を並べ、そこから少しずつ肉付けしていくと、書き進めやすくなります。書きながら順番を入れ替えたり、不要な部分を削ったりするのも、自然な作業です。動画でも文章でも、まず骨組みを作る意識を持つと、迷いが減ります。
はてなブログの「台本と構成案の基本|伝わる順番は動画も文章も同じ」でも紹介しましたが、話す順番の考え方をもう少し詳しく整理しています。また、アメブロの「削る?足す?編集の考え方」では、台本ができたあとの「削る・足す」の判断を整理しています。ほかにも、令和の総合商社の「伝わる順番を決める設計図の考え方」が参考になります。HYPEの公式サイトでは、ほかのテーマの記事もまとめて読めます。
作風の統一や素材づくりに使えるツールを探している方は、こちらも参考にしてください。
→ イラスト・マンガ制作ソフト CLIP STUDIO PAINT

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構成案は、作る前の小さな手間が後の大きな手間を消します。まず型で書いてみるのがおすすめです。

まとめ

台本や構成案は、作る前に置く最初の仕事です。結論→理由→具体例→次の行動の型を使い、見る人の順番で並べる。この2点を意識するだけで、動画も文章も、伝わりやすさは大きく変わります。筆者としては、まず見出しだけの構成案を作り、人に見せてから制作に入ることをおすすめします。

出典

・YouTubeヘルプ
・W3CのWCAG 2.2
・文化庁の著作権制度の解説

合わせて読みたい

・動画編集の基礎|カット割りで見やすい動画になる理由
・テロップ設計の基礎|動画の文字を読ませるルール
・読みやすい文章の型|なぜ効くのかを基礎から解説
・ショート動画の台本の作り方|15秒の組み立て
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