閑散期をなくす種まき営業の年間計画の作り方
仕事が途切れてから営業を始めると、相手に選ばれる前に自分の予定が空いてしまいます。 閑散期を減らす営業は、忙しくない時期…
text: HYPE編集部
SNS運用の記事一覧へ仕事が途切れてから営業を始めると、相手に選ばれる前に自分の予定が空いてしまいます。
閑散期を減らす営業は、忙しくない時期にまとめて頑張るものではありません。年間を通じて「思い出してもらう」「相談の種を拾う」「次の提案を届ける」動きを仕組みにして、目の前の制作と並行して回すものです。筆者は、営業を売り込みの予定ではなく、将来の相談を育てる予定としてカレンダーに置くことを勧めます。
売上が空く前に見るもの

まず、過去一年の売上を月別に並べます。ここでは売上高だけでなく、初回相談が来た月、見積もりを出した月、受注した月、納品した月を分けます。制作物の納品月に入金が偏っていても、相談や提案はその数週間前から動いていることがあるためです。自分の仕事で相談から受注までに必要な期間を振り返ると、いつ種をまけばよいかが見えてきます。
次に、仕事が少なくなる月の共通点を探します。季節の繁忙、顧客の予算編成、年度末、イベント前後など、取引先側の周期と自分の制作工程を照らします。これは業界全体に必ず当てはまる法則ではなく、筆者が自分の受注記録から確認するための作業です。月の波を見つけたら、「忙しい月に売り込む」のでなく、その前に相手が計画を立てる時期を考えます。
年間計画は三つの動きで組む
第一は、既存顧客への近況確認です。納品後の感想を聞く、公開後の反応を確認する、次の更新予定を尋ねる。いきなり新しい案件を求めず、すでに関係のある相手から状況を聞きます。第二は、見込み顧客への小さな接点です。相手の公開情報を読んで、役に立つ具体的な気づきを一つ送ります。第三は、自分の発信です。制作の判断、改善の考え方、依頼前に整理したい項目などを、検討中の相手が後から見つけられる形で残します。
月ごとの計画には、実行する行動と目的をセットで記録します。「営業する」だけでは次に何をするか分かりません。「過去の顧客に近況を聞く」「事例を一つ更新する」「次の季節企画を持つ会社を調べる」のように、手が動く表現にします。目標件数を置く場合も、根拠のない受注率や売上を約束せず、実際に続けられる量から始めます。
管理方法を比較する
営業先が少なく、活動履歴を一人で管理する段階なら、表計算やメモで始められます。相手、接点の理由、最後に連絡した日、次の行動を一行で残せば、誰に何を送るかを思い出しやすくなります。複数人で対応する、連絡の履歴を引き継ぎたい、提案の段階を見える化したいなら、CRMを検討します。
HubSpotは公式ページで無料ツールの対象として最大2ユーザー、1,000件のコンタクトを案内しています。営業先の記録とやり取りを一か所に持ちたい小規模チームには、顧客管理を試す選択肢になります。Mailchimpの公式ページは無料プランについて、最大250コンタクト、月500通の送信上限を案内しています。こちらは、許諾を得た読者へのメール配信を小さく始める用途に向きます。いずれも無料枠の内容は変わるため、導入前に料金ページを確認してください。
両者は同じ用途の代替品ではありません。CRMは誰とどの段階で話しているか、配信サービスは登録者へどの情報を届けるかが中心です。見込み客の個別相談を追うなら前者、本人が登録した読者に定期情報を送るなら後者、両方が必要なら連携条件と個人情報の扱いまで確認します。連絡先を無断で登録したり、一斉メールを営業の代わりにしたりしないことも前提です。
見込み客の情報を年間計画の中で管理していくなら、取り扱いのルールも先に決めておきたいところです。個人情報保護委員会の「個人情報保護法等」のページでは、個人情報の利用目的や管理に関する法令・ガイドラインを確認できます。
季節の前に提案を用意する

年間計画の各月には、相手のタイミングに合った提案テーマを一つだけ用意します。たとえば、年度の切り替えが近づく会社にはサイトや資料の更新、イベントを企画する団体には告知画像と当日記録、定期発信を続ける事業者には投稿テンプレートの見直しを提案できます。相手の業種で時期が違うため、一般的な「この月が売れる」という決めつけではなく、顧客の公開予定や過去の発注時期を根拠にします。
提案の入り口では、完成品を決めつけず、観察した事実と確認したいことを短く伝えます。「このページでは更新情報が見つけにくいように見えました。公開後の問い合わせを増やす目的なら、導線の整理をご一緒できます」のように、気づき、仮説、相談の順に置きます。仮説が違っていた場合も、相手の返答から次の提案を調整できます。
筆者が勧める年間表は、月、顧客側の予定、自分が届ける情報、連絡先候補、次に確認する日を並べた簡単なものです。案件が決まったら営業予定を消すのではなく、納品後の確認や次回相談の時期を置きます。納品を終点にせず、成果物が使われた場面を尋ねることで、改善や追加制作の必要を事実から判断できます。
顧客との接点を仕事の入口として広げるなら、スキルマーケットの活用もあります。→ スキルマーケット ココナラ
行動を習慣にする
営業の予定は、制作の空き時間に任せると後回しになります。毎週決まった時間に、顧客記録の更新、公開情報の確認、次の連絡文の準備をまとめて行います。予定が埋まっている週は、新規営業ではなく、既存顧客の進行確認だけに絞るなど、活動の強度を調整します。無理な頻度で連絡を続けるより、相手にとって意味のある接点を保つほうが、長い関係につながります。
反応を測るときは、送信数だけを成功指標にしません。返信、相談、見積もり依頼、受注、継続のどこで止まっているかを見ます。返信がないなら相手や連絡理由を見直す。相談があるのに受注しないなら、提案範囲や価格説明を確認する。受注後の利益が薄いなら、案件の条件を点検する。数字は自分を責めるためでなく、次に直す箇所を探すために使います。
発信も営業の種まきに含まれます。制作の裏側を載せるときは、作品の画像だけでなく、依頼前の課題、選んだ判断、納品後に相手が使える状態を説明します。守秘義務や顧客の許可を確認し、公開できない案件は架空の実例に置き換えず、一般化した考え方として書きます。公開できる事実と説明可能な判断を積み重ねることが、問い合わせ前の不安を減らします。
発信の材料集めには、専門誌の定期購読で話題を仕入れる方法もあります。→ 雑誌のオンライン書店 Fujisan.co.jp
最初の一か月で行うこと
最初の週は、過去一年の入金と相談履歴を月ごとに整理します。次の週は、既存顧客と見込み顧客を分け、連絡の目的を一つずつ書きます。その次は、相手の予定に合わせた提案テーマを作り、最後の週に実際の連絡と発信を行います。この流れを一巡させてから、翌月の計画を修正します。
一度に完璧な営業計画を作る必要はありません。計画を見直す基準は「予定どおりに連絡できたか」「相手から得た情報が次の提案に使えたか」「制作の時間を圧迫しすぎていないか」です。合わない手順を小さく直し、継続できる範囲に調整します。売上の波は顧客都合にも左右されるため、計画があれば必ず閑散期が消えるとは言えません。それでも、相談が来るのを待つだけの状態から、次の機会を自分で作る状態へ移れます。
仕事と売上にどう効くか
閑散期対策の価値は、年間売上を断言することではありません。相談・提案・受注・納品の時期を分けて記録することで、いつ何をすれば次の売上につながりやすいかを、自分の実績から判断できるようになります。筆者としては、今日のうちに過去の顧客を一人選び、近況を尋ねる予定をカレンダーに入れるところから始めてほしいです。
次の一手を一人で整理しにくい場合は、HYPEの問い合わせページからご相談ください。営業計画の棚卸しや、継続案件に向けた導線づくりを一緒に整理します。
受注後の請求や入金の記録まで整えるなら、クラウド会計も一緒に見直しておきましょう。→ クラウド会計ソフト freee会計
出典
– HubSpot「無料ツール」 (確認日:2026-11-06)- Mailchimp「日本向け料金プラン」 (確認日:2026-11-06)- 個人情報保護委員会「個人情報保護法等」 (確認日:2026-11-06)
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