お客様の声のもらい方と載せ方|頼み方のコツ
お客様の声は、自分で語るどんなアピールより、しばしば説得力があります。でも、「声をください」とお願いするのは、意外と難し…
text: HYPE編集部
コピーライターの記事一覧へお客様の声は、自分で語るどんなアピールより、しばしば説得力があります。でも、「声をください」とお願いするのは、意外と難しいものです。お客様の声は、頼み方と載せ方で、集まり方と信頼度が変わります。この記事では、無理なく声をもらう方法と、載せるときの注意点を整理します。
お客様の声が信頼を作る理由
自分がどれだけ「丁寧に作ります」と言っても、初めての人にとっては、本当かどうか判断が難しいものです。そこで、すでに依頼した人の感想があると、「自分と同じ立場の人が選んでいる」と安心できます。お客様の声は、第三者の視点で、作り手の仕事ぶりを伝えてくれる貴重な素材です。作品と同じくらい、大切な実績の一部として扱うとよいでしょう。
お客様の声には、本人の文章や写真が含まれることがあります。文化庁の著作権のページでは、著作物の利用に関する基本的な考え方を案内しています。声を集める前に、文章や写真の権利が誰にあるのかを意識しておくことが、信頼を守る土台になります。
声をもらうタイミング
声をお願いするのに適したタイミングは、納品直後、相手が納得して喜んでくれたときです。時間が経つと、印象が薄れ、返信も後回しになりやすいためです。ただし、納品直後は修正のやり取りが続いていることもあります。すべての確認が終わって、「これで完成です」と合意できたあとが、無理のないタイミングです。相手の気持ちが落ち着いた場面を選んでください。
頼み方は、質問を3つに絞る

「感想をください」とだけ言うと、相手は何を書けばよいか迷います。そこで、答えやすい質問を3つに絞って送る方法があります。答える手間が少ないほど、返事をいただきやすくなります。質問は縦に並べて、一つを一文で答えられる形にしておきます。長い文章を書く必要はないと伝えるだけでも、お願いのハードルは下がります。
質問の例
質問は、次のような3つが使いやすいです。
- この仕事を依頼しようと思ったきっかけは何でしたか
- 依頼して、よかったと感じた点はどこですか
- どんな人におすすめできそうですか
最初の質問は「依頼する前の不安」を聞くことで、同じ悩みを持つ読者に共感を届けます。この3つを送るだけで、依頼前・依頼中・依頼後の流れが読者に伝わります。質問を選ぶことが、声の質を決めます。
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載せ方の基本

お客様の声を載せるときは、あらかじめ公開の許可を得ておきます。お名前を出すか、匿名にするか、どこに掲載するかを、相手と確認してください。文章は、誤字脱字の修正程度にとどめ、相手の言葉をできるだけそのまま残すことが大切です。自分で上手に直しすぎると、本人の意味とずれてしまうことがあります。掲載前に、相手に最終版を見てもらうと安心です。
集めた声を公開するときは、氏名や所属などの個人情報の扱いを先に決めておきます。個人情報保護委員会のサイトでは、個人情報の取扱いに関する制度やガイドラインを案内しています。掲載範囲の同意を取るときに、どこまで出すのかを具体的に示すことが基本です。
避けたいこと:捏造・誘導・対価
お客様の声で絶対に避けたいのは、存在しない声を作ることです。自分で書いた感想を、お客様の名前で載せることはできません。また、「星5をつけてください」のように結果を誘導する依頼や、特典と引き換えに好意的な感想を求めることは、問題になる可能性があります。対価を渡して書いてもらった感想を、自然な声として載せることは避けましょう。規制の詳細については、公的機関の解説や専門家の情報を確認してください。
声の見せ方が行き過ぎると、景品表示法上の問題になるおそれがあります。消費者庁の表示対策のページでは、商品やサービスの表示に関する制度を案内しています。事実と異なる印象を与える見せ方を避ける判断のよりどころとして、公的な案内を確認しておきたいところです。
声がもらえないときの工夫
声をお願いしても、すべての人が返してくれるわけではありません。送って返事がなかっても、気にしすぎないでください。忙しいだけのことがほとんどです。代わりに、依頼中のやり取りの中で相手からいただいた一言を、「このメッセージを載せてもよいですか」と許可をいただいて載せる方法もあります。自然にいただいた一言を、許可を得て大切に載せることを、まず考えてみてください。
例で考えてみる(仮の場面です)
ロゴを納品したあと、依頼者から「これで完成です、ありがとうございます」と連絡があった場面を考えます。その返信で、簡単な質問を3つ添えて、「もしよろしければ、感想を一言ずつ教えてください」とお願いします。返信があれば、「この内容をページに載せてもよいですか」と、掲載の許可を確認します。この例は仮の場面ですが、質問を絞ることと、許可を得ることをセットで考えると、無理のない形になります。
集めた声を、仕事につなげる使い方
集めたお客様の声は、載せて終わりにせず、仕事づくりに生かすこともできます。たとえば、「よかったと感じた点」に多く出てくる言葉は、自分の強みを表す言葉です。その言葉をプロフィールや提案文に取り入れると、お客様の目線に合った表現になります。反対に、「不安だった点」として挙がる内容は、依頼前の疑問として共通しているものです。最初の説明や提案書の中で先回りして答えておけば、依頼する側の不安を和らげられます。声は、載せる場所によっても効果が変わります。ポートフォリオの作品の隣、料金表の近く、問い合わせフォームの前など、迷いが生まれやすい場所に置くと、背中を押す役割を果たします。声をいただくたびに、感謝を伝えるのも忘れないでください。声を寄せてくれた人は、あなたの仕事を応援してくれる最初のファンでもあります。
声を依頼する側の言葉づかい
お客様に声をお願いするときは、言葉づかいにも気を配りたいところです。「ご負担でなければ」「お時間のあるときに」と、断りやすさを残すと、相手は気持ちよく応じられます。強い期待を伝えるより、感謝を先に伝えるほうが、自然な声が集まります。また、「ご感想を、ホームページに載せてもよろしいでしょうか」と、使い道をあらかじめ伝えておくことも大切です。使い道が分かれば、相手も安心して書けます。頼み方は、相手への敬意の表れです。丁寧な依頼ができると、声の質だけでなく、その後の関係も良くなります。
載せ方の参考として、雑誌のインタビュー特集も役立ちます。→ 雑誌のオンライン書店 Fujisan.co.jp
まとめ
お客様の声は、第三者の視点で信頼を届ける素材です。納品後に、答えやすい質問を3つに絞ってお願いし、許可を得て載せる。捏造や誘導は避け、自然な声を大切にしましょう。筆者としては、質問3つのテンプレートを作ることからをおすすめします。
出典
・文化庁の著作権のページ
・個人情報保護委員会のサイト
・消費者庁の表示対策のページ
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